糖尿病は、何科を受診したらよいでしょう?

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糖尿病は何科?

糖尿病かも?と思ったら、糖尿病と診断されたら、何科を受診したらよいでしょう?

新年度が始まり、新入社員の皆さんを迎える季節です。 初めての職場で健康診断を受ける方もいらっしゃることでしょう。 また、過去の健診で「要精密検査」や「要経過観察」が必要とされたものの、忙しさのあまりそのままになってしまっている方もいるかもしれません。

健康診断や人間ドックで「糖代謝」「血糖」の欄の異常を指摘された、 またのどの渇き、頻尿があって、糖尿病かもしれないと不安だ、 他の症状で受診した際に糖尿病や高血糖を指摘された、 このような際にはどうしたらよいでしょうか。

糖尿病とは?

糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度(=血糖値)が高くなる病気です。 血液中のブドウ糖を細胞の中に取り込むことで、血糖値を一定にする役割を担っているのが、すい臓から出るインスリンホルモンです。 なんらかの原因でインスリンの分泌が悪くなったり、インスリンの効きが悪くなったりすると細胞内に取り込めなくなったブドウ糖が血管中にあふれ、これを高血糖状態と言います。 高血糖が続くと、血管が痛み全身の臓器に悪い影響が及んできますので早めの介入が重要です。 空腹時血糖値が126mg/dL以上だと糖尿病と診断され、健診では100mg/dLを超えればリスクが高い状態と指摘されます。

高血糖の症状は?

血糖値の高い状態が続くと、次のような症状があらわれます。

  • 尿の量が多くなる(多尿)
  • のどが渇いて水分をたくさん飲む(口渇、多飲)
  • 食事を減らしていないのに体重が減る
  • 疲れやすくなる

しかし軽症の糖尿病の場合、自覚症状がみられないことが多く、発見が遅れることがあります。
そのため健診などを利用して定期チェックを行うことが大切です。
高血糖を指摘されたり、疑わしい症状がある場合には、
できるだけ早く医療機関で診察を受けることが大切です。

何かを受診したらよいのでしょうか?

どちらの診療科でも対応は可能ですが、糖尿病に特化した糖尿病内科では包括的な検査と治療を受けることができます。
糖尿病専門医の認定を受けるためには、様々な症例を経験する必要があります。
治療薬選び、栄養指導、運動指導、チーム医療の重要性についてもトレーニングの中で経験を積んでいます。
例えば、薬の使い方。今ではたくさんの血糖コントロール薬が出てきました。患者様の年齢や病型、合併症等を考慮し一人一人にあったお薬を提案いたします。
生活背景も聞き取り、多面的なアプローチでそれぞれの患者さんにカスタマイズしながら治療方針を組んでいくことができるのが糖尿病専門医の強みです。
また10年前まではHbA1cはなるべく低い方がよいとされてきましたが、2008年に発表された研究結果で、「糖尿病を良くしようとしてHbA1cを無理に下げようとすると逆に死亡率が上がる」ということが示されました。
これは厳しくコントロールをすることで「低血糖」の可能性が増えるためです。低血糖は心筋梗塞や認知症の危険性を上昇させます。

ご自身にあった治療をきちんと選んで、必要以上の薬剤は使わず安全にHbA1cを下げることが理想ですね。
私たち専門医がお手伝いいたします。

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