糖尿病の検査

糖尿病の検査

糖尿病は自覚症状がなく進行する病気であり、そのため『糖尿病を見つけるための検査』や『糖尿病と診断された後に定期的に状態を把握するための検査』が非常に重要です。ここでは糖尿病に関する各種検査について説明いたします。

糖尿病の状態を把握し、適切な治療や薬を選ぶためには血糖に関する検査やインスリン分泌能に関する検査が必要となります。以下にそれぞれについて詳しく説明します。

血糖値を調べる検査

血糖値

調べる方法:血液検査(採血)

血糖値は血液中のブドウ糖(血糖)がどれくらい含まれているかを測る検査です。食事、運動、喫煙、ストレス、カフェインなどさまざまな要因によって血糖値は変動します。採血した瞬間の値が反映され、測定時の状態に応じて「空腹時血糖値」「食後血糖値」「随時血糖値」と分かれます。

  • 空腹時血糖
    • 10時間以上何も食べていない状態で測る血糖値。
  • 食後血糖値
    • 食事後の血糖値。
  • 随時血糖値
    • 食事の影響を考慮せず、いつでも測定する血糖値。

また、医療機関での採血検査に加え、自宅で簡易的に血糖値を測定できる血糖自己測定や、CGM(持続血糖測定)機器による24時間以上の血糖変動の記録が可能です。

グリコヘモグロビン検査 (HbA1cヘモグロビン エー ワン シー)

調べる方法:血液検査(採血)

HbA1cは、血液中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」がブドウ糖と結びついた物質です。この検査は過去1~2ヶ月の平均的な血糖状態を示し、血糖管理の良好・不良を判断するために不可欠です。また、食事の影響を受けにくいため、食前・食後を問わずいつでも測定できます。

75g経口ブドウ糖負荷試験 (75gOGTT)

調べる方法:血液検査(採血)

10時間以上の絶食後、75gのブドウ糖を溶かした液体を摂取し、その後の血糖値やインスリンの変動を測定します。この検査は糖尿病や境界型糖尿病の診断に用いられ、インスリンの効き具合や分泌能を評価するためにも使用されます。

推奨:HbA1c 5.6~6.4%、空腹時血糖100~125mg/dLの方に実施が推奨されます。

尿糖検査

調べる方法:採尿

血糖値が160~180mg/dLを超えると、尿中に糖が出現します。健康な人ではほとんど尿に糖が含まれません。尿糖の程度により試験紙の色が変化しますが、軽度の糖尿病では尿糖が出ないこともあります。

グリコアルブミン (GA) 検査

調べる方法:血液検査(採血)

グリコアルブミン検査では、血液中のアルブミンがどの程度ブドウ糖と結びついているかを測定します。過去2週間の血糖管理状態を反映し、HbA1c検査では把握しきれない短期間の血糖値の変動を知ることができます。

基準値:GA 11~16%

インスリンの分泌を調べる検査

インスリン

調べる方法:血液検査(採血)

採血では血液中のインスリン濃度が分かります。血糖値とあわせて測ることで、血糖値が高いのにインスリンが出る量が少ないこと(分泌能低下)や、インスリンが高いのに血糖値が下がらないこと(インスリン抵抗性)などがわかり、糖尿病の状態をより深く知ることができます。糖尿病の病態が、インスリン分泌が低下しているのか、インスリン抵抗性があるのかで治療の方法が異なります。

Cペプチド

調べる方法:血液検査(採血)・尿検査

Cペプチドは、膵臓からインスリンが分泌されるときにインスリンにくっついて出てくるタンパク質です。その後、インスリンからは切り離されて、血液中を通った後に尿に出されます。

Cペプチドの量を測ると、自分の膵臓からでたインスリンの量を推測することができます。

これらの検査は、糖尿病の進行を抑えるために欠かせません。定期的に受けることで、適切な治療と管理が可能になり、健康維持に役立ちます。